Oddgeir Berg Trio オッドガイ・バルグ・トリオ

9月27日 土曜日   19:00 open 19:30 start

前売予約 ¥3000.  当日¥3500

アコースティック・ジャズ – 一方は哀愁に、もう一方は陶酔に。 Oddgeir Berg Trio(オッドガイ・バルグ・トリオ)はノルウェーのオスロを拠点に活動しており、ロニー・スコッツなどの主要フェスティバルや一流クラブで、ヨーロッパ各地を広くツアーしてきた。グループはまた、日本、中国、アメリカでもツアーを行っており、ニューヨークのロチェスター・インターナショナル・ジャズ・フェスティバルや、ワシントンD.C.で開催された「ノルディック・ジャズ」にも参加している。トリオは2024年6月に、ドイツのレーベル「オゼラ・ミュージック」から5枚目のアルバム ”A Place Called Home” をリリースしている。 メンバー Oddgeir Berg(オッドガイ・バルグ) – ピアノ、作曲 Audun Ramo(アウドゥン・ラモ) – ダブルベース Runar Netland(ルーナー・ネットラン)- ドラム = A Place Called Home(ア・プレイス・コールト・ホーム) Rolla(ロッラ)島は非常に小さく、人口もまばらな島で、たった900人ほどしか住んでいない。このアルバム ”A Place Called Home” で、Oddgeirは私たちを彼の父の生まれ故郷であるこの島へと誘う。自然の魔法、記憶の中に隠れた風景、そして家族がもたらす絆をテーマにしたコンセプト・アルバムだ。トリオ編成で録音された本作には、彼のキャリアで最も完成度の高い楽曲が収められており、これまでで最も個人的でありながら、最も普遍的な作品とも言えるだろう。 遠くから見ると、ロッラ島は広大な水中岩盤の先端のようにも見え、人が住める場所には思えないかもしれない。フィヨルドに美しく埋め込まれたその島は、水面からSula(スーラ)山の標高1,000メートルの頂へとそびえ立っている。Oddgeirの父は、アルバムの裏表紙に描かれているその家のソファで生まれた。今でもOddgeirの家族は休暇のたびにこのロッラ島の海辺や草原、山々で時を過ごしている。この10曲の歌詞のない楽曲たちは、そんな思い出へのオマージュであり、島とその野生的な風景を巡る音の旅へとリスナーを導いてくれる。 一方で、この音楽はOddgeirにとって個人的な苦難の時期にも書かれた。その中には、母親のがん診断や、その治療に伴う不安も含まれている。そのため、音楽は親密で牧歌的な雰囲気を持ち、テンポもゆったりとし、内省的だ。それでもなお、メロディの叙情性と、演奏者同士の緊張感あるやりとりによって、強い引力を放ち、リスナーを深く惹きつける。これらのテーマがOddgeirにとっていかに深いものであるかが、音を通じてはっきりと伝わってくる。 こうした背景を考えると、”A Place Called Home” が驚くほど前向きな体験であることに気づかされる。たとえば 曲 ”Circles” では、Oddgeirはネオクラシカル、ベースの Audun Ramoが美しいソロを披露する。しかし、意外性のある楽曲は ”Happiness is where YOU are” (ハッピネス・イズ・ウエア・ユー・アー)だろうか。ベースとラテンパーカッションの装飾により、温かく、ほとんどダンサブルな、夢のような家の雰囲気が生まれている。 穏やかな探求心という精神は、「家」をテーマにしたアルバムとしては矛盾しているように思えるかもしれない。しかし、それはとても自然なことだ。スーラ山の頂上まで登りきれば、素晴らしい景色が待っている。一方にはノルウェー全土が広がり、もう一方には海、そして大西洋が広がっているのだ。それはまさに旅への招待 ― どんな場所も、あなたの「ホーム」にできるというメッセージなのだ。 「…新しい時代のためのトリオ」 – Dan McClenaghan (ダン・マクレナガン – ネット誌 All About Jazz) 「エスビョルン・スベンソン・トリオ以降の様相を形作る、現代ジャズ界を代表するトリオのひとつ」― Ian Patterson (イアン・パターソン – All About Jazz、ライブレビューより)